海外に住んでいると、日本は本当にすごいなと思わされることが多々あります。特に、もともと海外でスタートしたものとか、海外で作られたものが、日本でさらにレベルアップされて、発祥した海外では、有り得ないほどのレベルに到達していることがなんと多いことか。


例えば、車。ハイブリッド車なんかもそうだし、オートクルーズ機能とか、まずアメリカなんかでは有り得ないくらいすごいです。日本ではカーナビなんて当たり前ですが、こちらでは、まだまだカーナビすらついてない車のほうが多い状況。HDナビとか、携帯とつないで情報共有とか、まったく別世界の話です。


なぜ、日本から革新的技術が出てこないかについては、いろんな議論や理由がありますが、私が、こちらに来てから感じたことを書いていきたいと思います。


ずっと前にも書きましたが、革新的な技術というのは、まず、そのニーズを知っている人のアイデアからスタートします。医療機器であれば、現場の医師が一番そのニーズをわかっています。


それに対し、Technology looking for applicationと呼んだりしますが、「○○というすごい技術があるんですが、これ医療機器でなにかに応用できないですかね??」というところからスタートするものは、まずうまくいきません。本当に重要な現場のニーズを理解していない人がスタートした事業の成功確率は相当に低いと思われます。


実際に、アメリカのベンチャーには、現場をよく理解する医師や技術者からのアイデアというのが基盤になっているものがほとんど。特に成功している会社というのはそういうパターンがほとんどだと思います。


そのために何が必要かについてはまた次回に。